2021年 理学部海洋自然科学科 卒業
2022年 1月 一般財団法人沖縄県環境科学センター 入社
琉球大学へ進学を決めた理由を教えてください
家庭の事情により県内での進学しか考えておらず、唯一の国立である琉球大学に絞りました。受験勉強をする中で化学に伸び悩んでいて「化学を好きにならないと伸びないな」という発想から、勉強の化学と身近にある現象を紐づける書籍を読み漁り化学にハマっていきました。
将来的には化学を活かした職に就きたいと思い、医学部保健学科に入学して臨床検査技師を目指していましたが、1年次の共通科目である「化学基礎」を受講する中で、もっと専門的な理論などを学びたいと考えるようになり、2年次から理学部へ編入しました。
大学在学中の思い出や印象深かった講義について教えてください
とにかく時間がたくさんあるので、未体験ゾーンにいくつも足を踏み入れました。フルコンタクト空手や研究室でのアルバイトが特殊で面白かった印象があります。新エネルギーとして知られている水素に関する研究で、編入したばかりでそのお手伝いをさせてもらったことが理学部への期待度を高めました。4年次の卒業研究でもバイトしていた研究室に配属され、そこでは留学生の方と話す機会もあり、刺激をもらいました。元々は英語を避けていた私でも、話さないといけない環境があったおかげで会話のハードルを下げられたかなと思います。
今の仕事でも米軍基地で英語を話す機会があるので、当時の経験に感謝しています。
講義の中で一番頑張ったのは「有機化学Ⅱ」という講義でした。期末テストのみで成績が決まり、毎年半数が落とすという噂があったので、逆張り精神で満点取ろうとして教科書を5周くらいしてました。それだけやると未だに忘れないですね。
就職活動と現在のお仕事について教えてください
<就職活動について>
まず大学院に行くか就職するかで悩み、「自分はただ試行錯誤がしたいだけで、それなら働きながらでもできるだろう」と考え、就職に決めました。
就職活動は自己分析→企業研究→合同説明会の順で進めていきました。化学を活かしたラボスタッフなどへの就職を希望していましたが、それらは修士以上というのが一般論でしたので、化学のほかにSEや品質管理などにも候補を広げていました。その後インターンなどもせずに1社目を決めてしまい、1年足らずで退社することになります。インターンなどで会社の雰囲気を知っておくことはとても大事だと思います。
<現在の仕事について>
今の会社は大学3年次の分析化学実習という講義でお世話になった会社です。前職で期待したほど化学を活用することが出来ず転職を考えていた際に、実習のことを思い出したことが入社のきっかけでした。私の所属する水道検査課では化学分析を用いた水道水の検査を行っており、大学で実験をしているかのようなイメージで働いています。マニュアル通りに操作するのが前提ですが、分析の中身を理解することも評価してもらえるので、身の回りの事象を化学的側面から理解したい人は楽しめると思います。検査による安全の保証を主軸とし環境調査などを実施している部署もあるため、沖縄県の生活環境に貢献したい方もやりがいを感じると思います。
また休みが取りやすくプライベートを充実させることが出来るのも魅力の一つです。興味がある方はぜひホームページをご覧ください。
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琉球大学を目指す学生へのメッセージをお願いします
琉球大学には県内唯一の国立大学なので、スケールも大きく様々な方と繋がれる場所だと思います。「入学してからやろうとしていること」と「入学した後にやりたくなったこと」それぞれに積極的に取り組んで欲しいなと思います。色々な出会いやチャンスが皆さんを待っています。
個人的にはもっと遊んだり人脈を築けばよかったという未練もありますが、逆にもっと勉強すれば良かったと考える人もいると思うので、後悔しないようにだけ気を付ければ良いと思います。